5分でなんとなくわかる「能」

STUDY

能を鑑賞。
といってもYouTubeで。
観に行きたいとは思いつつも ひとりだと腰が重くて なかなか実行に移らないのです。

能で演じる内容がどんなものかを 大学で学ぶまで全く知らなかったのですがこれが意外や意外。
昼ドラ級にドロドロで 全米が泣いた級に哀しい恋の話。

能は霊やもののけなどの この世のものではないものが主役の話が多くて今回観た「葵上」というお話も生霊が主役の話。

見栄やプライドの渦まく平安時代。
嫉妬に狂って生霊になった主人公。
恋焦がれた叶わぬ想いを抱いたまま 生霊になる。そんな哀しいお話。

簡単にあらすじを。
主人公は 葵上ではなく 六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)。
光源氏と正妻の葵上 そして光源氏を慕っていた六条御息所の三角関係が物語のベースとなっています。
葵上の懐妊を知った六条御息所はその悔しい思いと自分の身の上のやりきれない思いを抱いて自分でも気づかぬうちに生霊になってしまう。
生霊となった六条御息所は葵上を冥界に引きずりこもうとしますが行者の祈祷によって最後は・・・という内容です。

”生霊” という設定がエキセントリックでスリリング。
自分が知らないうちに魂抜け出て 生霊になって相手を討ちに行くという凄まじい気概に感情移入。
なかなかにハードモードではありますが 昔も今も恋愛事情やそれを取り巻く諸々は変わらないのだなあと思うとぐっと観やすくなります。

ところで 能のイメージといえば

「能面って なんかこわい・・・。」

子供の頃からそう思っていたけど すっかり考えがかわりました。
角度や陰影で表情が変わる能面。これも日本が誇る芸術品です。
能面の奥深さに気づけたことは大人になってからの勉強だったからだと思います。
昔の私なら完全にスルーしていた。
あとは大鼓(おおつづみ)の音色も実際に聴いてみたい。
あの突き抜ける音を 能舞台で生で聴いてみたいのです。
今年中に観に行けたらいいな。

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