Dinosaur Jr.「FREAKSCENE the story of Dinosaur Jr.」(映画)

MUSIC

公開: 2023年3月25日
レーベル:Rapid Eye Movies/ Virus Films/ Dinosaur Jr. Inc.


公開当時、観に行こうと予定していたのに忙しくなって結局観に行けなかった。
その映画がアマゾンプライムに!ありがたや。

Dinosaur Jr.を知ったのは91年くらいだろうか。
「Green Mind」のころ。
当時はUKの音楽ばかり聴いていたのでUSの音楽を積極的に聴いていなかったけどNIRVANAの「Nevermind」がリリースされ時代の注目はグランジに注がれていた。
そんな中で耳に入ってきたのがDinosaur Jr.だった。
轟音ギターにナヨナヨしたボーカル。
脳がバグっているところに畳みかけてくるキャッチ―なメロディーライン。
たまらない魅力を持ったバンドだと思って好きになった。
なんか、こういう二面性みたいなものが上手く融合しているのが好きなんですよね。
ギャップ萌えってやつ?

この頃すでにルーは脱退してセバドーを結成していた

当時は、ボストンの音楽好きの若者がバンドはじめて飄々と活動してたら売れましたみたいなイメージで聴いていた。
いやほんと、すいません。
この映画を観て、メンバーの苦悩や努力や才能を甘く見ていた昔の自分をぶってやりたい。

この映画ではおもに「苦悩」の部分にクローズアップして結成 → 脱退 → 解散 → 再結成 に至るこれまでを描いています。
お互いがお互いの才能に惚れあってDinosaur Jr.が誕生しツアー中、車の故障が原因でバンド内に亀裂が入りJのいたずらにルーがキレて脱退。
しかしバンドは売れはじめたという皮肉な展開。

MVもローファイさが抜け、メジャー感が出ている
ゴルフはJの趣味で腕前もかなりのものとか。

ドラムのマーフはバンドを抜けたことを後悔し戻りたいと打診したが「もう前に進んでいるんだ」とJに断られたと語っている。
自分じゃないメンバーでのダイナソーのステージを観て「昔の恋人が違う男と一緒にいるのを見たいみたい」と語りその表情がとてもせつない。
精神的にも不安定になってマーフは薬がないとしのげないほどに弱っていた。
手遅れにならないうちに再結成できて本当によかったと思う。

以下、映画を観てグッときたトピックをまとめる。

◆高校生の頃は車がなかったので、Jのパパが車でバンド練習の送迎をしていた
◆そのパパは歯科医で名刺に「ダイナソー シニア」と記載している
◆もともとドラマーだったJは「ギターをドラムのように弾きたい」
と思っていたので轟音になったという
◆ストラトを買えなかったからジャスマスターになった
◆多数の豪華ミュージシャンがインタビューに答えていて
グランジ、シューゲイザーファンにはたまらない
◆インタビューに答えるサーストン・ムーアの部屋のレコードの壁がヤバい
◆キム・ゴードンはロックだけど隠しきれない品があって素敵
◆Jいわく「おれの声はニール・ヤングに似てるけど、ニック・ケイヴにハマっていた」

なかでも特筆すべきは「カートからNIRVANAに誘われた。でも断った。NIRVANAほど売れなくて幸運だった。」と語るJだろう。
「おれたちの方が売れてると思ってた」って言ってるから、NIRVANAが後にアホほど売れた時は「断らなきゃよかった」と思ったのかもしれない。
しかしその後の悲劇を考えると断って正解だったと思っているようだ。

2005年、メンバー間に雪解けの時が訪れオリジナルメンバーで再結成。
現在も活動中である。
2022年にはフジロックにも来てくれた。
これからも末永く3人でDinosaur Jr.を続けてほしい。

2023年12月にNYで行われた「WHERE YOU BEEN」の再現ツアー。
なんと大好きなキム・ディールがゲスト!観に行きたかった~。

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