公演日:1988年4月4日(月)・5日(火)
場所:東京ドーム
主催:オンワード樫山/読売新聞社/ディスクガレージ
企画:ユイハウスエージェンシー
制作:ユイ音楽工房
後援:東芝EMI
36年前の昨日と今日、BOØWYのLAST GIGSが東京ドームで行われました。
最初から嫌な感じですみません。ワタシ、2日間とも観に行きました。
人生の幸運容量の相当なパーセンテージを使ってしまったと思いますが、いいんです。
それくらい絶対に観たいライブだったので。
高校生になったらライブ行きまくるぞ!と鼻息荒く目論んでいた中三の冬。
新聞に「BOØWY解散」の文字。
なんてこった。
くしくも Holy shit と嘆くにふさわしいクリスマスの朝でした。
同時にアナウンスされた年明けの最後のライブ。
東京ドームで2日間。4月4日と5日。
幸運が重なりチケットは入手したものの席はステージからはるか遠く、肉眼で見るメンバーは布袋さんでさえ米粒大。
それでもこの場にいられる幸運に感謝しながら、2日間の最初で最後のBOØWYを堪能しました。
1曲目の「B・BLUE」の音が鳴った瞬間の鳥肌は36年経っても同じ感覚がよみがえります。
パフォーマンスのかっこよさはもちろん、もう一つ衝撃を受けたのが衣装の素晴らしさ。
「オンワード樫山」
LAST GIGSのスポンサーであり衣装提供したアパレルメーカー。
私はこの名前を聞くと、いまだにあのころの得体の知れない高揚感がよみがえるのですが、LAST GIGSが今みても古くささを感じないのはオンワード樫山がセッティングしたゴルチエの衣装の力もかなり大きいはず。
全員が黒なんだけど、それぞれに相応しい黒を纏っていて統一感がありつつ個性もでている。
一流メゾン仕立てというのはこういうことかと。
それなりの値段にはちゃんと理由があるということです。
衣装のみならずツアーグッズ、パンフレットなどトータルで徹底的に洗練されたビジュアル戦略を講じていた点も、今では当たり前に行われていることですが、36年前に実践していたのは驚異的なプロモーション能力だと思います。
たった6年の活動で、これだけの影響力。
奇跡のバンドとしか形容しようがない。
氷室京介 27歳
布袋寅泰 26歳
松井常松 27歳
高橋まこと 34歳
この若さでこれだけの伝説を残したとは、あらためて驚愕するばかり。
また4月がきたよ、とカートのことも思い出しつつ、音楽の初期衝動の熱におかされていた14歳の4月5日のことは、貴重な体験とともに脳裏に焼き付いて離れない記憶なのです。